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それぞれの形

・神帝フッド、神帝ピーター







「もう!本当にアイツは頭にくるな!」

プリプリと肩を怒らせながら遠くに座る男ジャックの姿を見て、ピーターとフッドは顔を見合わせて苦笑した。

「また喧嘩したんだ」
「懲りない奴らだなぁ。全くよく飽きないものだな」
「喧嘩するのが趣味なのかな」
「ハハッ言えてる」

可笑しそうに笑うフッドに笑い掛けると、ピーターは遠くの男ジャックとヤマトを見た。
二人とも背中を向けて無言で剣を磨いている。

「まるで子供の喧嘩だな」

呆れたように溜息を吐くフッドに、ピーターも頷いた。

「でもさぁ、ちょっと羨ましいな」
「羨ましい?」

怪訝な表情でフッドが見てくるので、ピーターは照れたように頭を掻く。

「いやぁ、本音をぶつけ合うなんてさ、僕にはなかなかできないからさぁ」
「まあ、キミの性格ならそうだろうな」

納得したように頷くフッドに、ピーターも頷いた。

「しかし、誰彼構わず本音を言い合って喧嘩するのがいいかどうかは分からないけどな」
「喧嘩になるのは、あの二人の場合だけだろ?」

苦笑しながら、ピーターは再びヤマトと男ジャックを見る。

「あの二人みたいに何でも言い合えたら、気がラクだろうなぁ」
「君の場合は、自分の意見を押しつけないで、他人の意見に否定的じゃないってだけだろう」

フッドの言葉に、ピーターは腕を組んで考え込んだ。

「確かにそういうのもあるかもしれないなぁ。人にはそれぞれ考え方ってのがあるから…余程の事がない限り、なるほどなって思っちゃうんだよね」
「それはそれでいい事じゃないか」
「そうかなぁ。キミぐらいだと思うよ、そう言ってくれるのは」
「他の連中が個性が強すぎるだけだ。気にするな」

フッドに言われて、ピーターは吹き出した。

「それは言えてるね」
「君が無理に自分の気持ちを押さえ込んでいないのなら、それでいいと思うよ」
「うん…」

ピーターは少し視線を落とすと、小さく溜息を吐く。

「たまにさ、僕って冷めてるのかなって思う事があるんだよね」
「冷静なのは良い事だぞ?とはいえ、こうした些細な事でも、気付かぬ内に溜め込んでしまう事もあるからな。たまには今みたいに話してくれればこちらも安心するよ」

笑顔を見せるフッドに、ピーターは少し安心したように顔を上げた。

「ありがとう。でも、キミだっていつも落ち着いてるし、冷静じゃないか」
「そう見えるか?」

頷くピーターに、フッドはハハッと笑う。

「性分だよ。実際難しい事は余り考えてないんだ」
「そうなの?」
「ああ、私は君より遠慮をしないしな。気楽なもんさ」
「僕ってそんなに遠慮してる?」
「無意識になんだろうが、他の連中よりはそう見える事があるなぁ」

フッドに言われ、ピーターは頭を掻いた。

「しかし、こうやって尋ねればちゃんと話してくれるだろ?だから案外皆と変わらないのさ」
「僕って自分が思ってるより単純なのかな」
「素直なんだよ」

分かったように言うフッドを、ピーターは感心したように見つめた。

「キミは僕より僕の事をよく分かっているんだなぁ。キミが言うとそうなのかなって思えるよ」
「自分より第三者の方が相手がよく見えるものなのさ。それに、私は君の事を多少は理解しているつもりだしな」
「本当だね」

ピーターが言うと、フッドは片眉を上げて首をすくめて笑った。

「伊達に付き合いが長いだけの事はあるだろう?」
「フフッ、そうだね」
「彼らには彼らの、我々には我々の付き合い方があるって事さ」
「そういう事か。何だか嬉しいな」

納得すると、ピーターもう一度振り返ってヤマトと男ジャックの姿を見た。
いつの間に仲直りをしたのか、二人は既に別の話題で盛り上がっていたので、ピーターとフッドは顔を見合わせて笑い合った。
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