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・一本釣神帝、アローエンジェル







「これでいいですの!」

嬉しそうに迷宮の壁にヤマト爆神と自分の似顔絵を描いて、アローエンジェルは満足そうに頷いた。

「何やってるの?」
「こうして印を付けておけば、ヤマト爆神さんがきっと私を見つけてくれますの!」
「ふーん、なるほどね」

一本釣神帝は感心したように壁の落書きを見て、吹き出した。

「何がおかしいんですの?」
「いやぁ、君って本当にヤマト爆神の事が好きなんだなぁって思ってさ」
「はいの!大好きですの!」

照れる様子もなく答えるアローエンジェルに、一本釣は苦笑する。

「一体どうしてそんなに好きなの?」
「えぇ?」

問われてアローエンジェルは微笑んだ。

「ヤマト爆神さんは、いつでも一生懸命ですし、私を守ってくれますの!」
「他の皆だって一生懸命だし、君を守ってるぜ?」
「う~ん、そうですけど、ヤマト爆神さんは特別なんですの!」

少し困ったような表情を見せたアローエンジェルだったが、満足そうに頷きながらそう言った。

「特別ねぇ。君がヤマト爆神を特別に思う理由ってなんなんだろうな」
「特別な理由…」

何気なく問われた言葉に、アローエンジェルは思案する。
初めてヤマトに会った時、自分は悪魔に襲われ掛け、それを助けてくれたのがヤマト王子だった。
それはアローエンジェルの中ではまるで王子様のようで、それ以来ずっとヤマトを好きでいる。
最初は憧れだったかもしれないが、旅の中で成長する姿を見てきて益々好きになった。
だが、それは他の皆も一緒だ。
自分の中で特別な理由と聞かれると、もやもやとした形にならないものが頭に浮かび、言葉にできずにアローエンジェルはう~んと腕組みをして考え込む。

「あ、別にそんな無理して考えなくてもいいんだぜ?君がヤマト爆神を特別に思っているのは分かってるからさ」

一本釣の言葉に、しかしアローエンジェルは考え込んで唸った。

「ヤマト爆神さんが特別な理由が分かりませんのー!でもでも、一緒にいると温かくて、幸せなんですの!ずっと傍にいたいって思うんですの!」
「そ、それでいいじゃないか。君はヤマト爆神が好きなんだろ?」
「でも、どうして好きなのかって聞かれたら、よく分かりませんの」

しゅん、と肩を落とすアローエンジェルに、一本釣は困ったように頭を掻いた。

「参ったなぁ、君を困らせるつもりはなかったんだけど」
「一本釣神帝さん、私はヤマト爆神さんのどこが好きなのかしら」
「えぇっ!?俺に聞かれても…」

アローエンジェルの言葉に一本釣は困惑していたが、やがて笑い出した。

「また笑いますの!」
「いやぁ、ヤマト爆神は幸せ者だと思ってさ!」
「どうして?」
「だって理由も分からないぐらい大好きなんだろ?それって何だか凄くないか?同じぐらい一緒にいる神帝男ジャックや他の奴らより、ヤマト爆神が一番なんてさ」
「そうですの!でもそれでいいのかしら」

首を傾げるアローエンジェルに、一本釣は頷いた。

「よく考えたら、俺も何で釣りが好きか聞かれたら答えられないもんなぁ」
「ヤマト爆神さんと釣りを一緒にしないで欲しいですの!」
「悪い悪い。でも俺はそれぐらい釣りが好きだって事だよ」

笑って答える一本釣を見て、アローエンジェルは複雑な顔を見せる。

「じゃあさ、ここを一番乗りに脱出して、ヤマト爆神を驚かせてやろうぜ!きっと君をもっと見直すに違いないよ」
「はいですのー!一本釣神帝さんよろしくお願いしますの!」
「おう!任せとけ!」

二人は頷き合うと、張り切って迷宮を歩き出した。
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