BANBAN★BINO

©2003 BANBAN★BINO
TOPBMSS(パンゲ/豊幻) ≫ 血は水よりも濃く

血は水よりも濃く

・豊幻
・バンパイアフッド、バンプピーター
・閲覧注意



しなやかな細腰を抱き寄せれば、微かに開いた唇から吐息が漏れる。
自身を包むピーターの中は熱く、心地よい。
濡れそぼった結合部から溢れる蜜が、フッドの太股までも滴って小さく音を奏でる。
普段の態度と違い、身体は素直なものだとフッドは思って心の中で笑った。

「ん……フッド……」

突いた所が良かったのか、ピーターは眉を寄せて名前を呼んだ。
妖艶な笑みの中に、憂いを秘めた目を見せる。
フッドはピーターに口付けながら、その唇を彼女の首筋に降ろした。

「……ピーター、血が欲しい」
「いいよ……その代わり、アタシはアンタの血が見たい……」

答える代わりに歯を押し当てると、そのまま力を込めた。
ぷつっと皮膚が破ける音と同時に、口の中に血の味が広がる。
ピーターの血は、甘くて芳醇な香りがする。
抱けば抱く程、その香りは甘くなる気がした。
吸い上げるとピーターの中は激しく収縮し、堪えるように噛んだ唇からはたまらないといった吐息と甘い声が漏れた。
燃えるような自身の血で染まったピーターは、さぞ美しいだろう。
そのまま喉を喰い破りたくなる衝動を抑えながら、フッドは口を離して噛み跡をペロリと舐めた。

「イッたか?」

息を荒げてうっとりとした表情を見せるピーターに問えば、彼女は意地悪そうな笑みを見せ、フッドの首に腕を回して抱き寄せた。

「まだ……足りない。もっと、してくれないと収まらない……」
「全く、どれだけ抑圧してるんだ、お前は」

呆れたように言いながらも、自分もまだ満足してないしなと、フッドはピーターを突き上げた。
ピーターの溢れんばかりの怒りに似た闘争心と、フッドの中に広がる虚無感にも似たやりきれないお互いの思いを発散させるには、身体を重ねるのは悪くない。

「文句言ってると、アンタ殺すよ」
「お前に殺されるのも悪くはないが……そうなるとお前も困るだろう?」
「フン……よく言う……」

生意気な口をこれ以上言わせぬよう、フッドは膝の上のピーターの口を塞いで押し倒した。
求め合ってはいるが、お互い心の中では殺し合いたい衝動を隠し切れない。
憎しみとも言えるピーターの視線に、恐らく自分も同じような目をしているのだろうと、フッドは思いながらも彼女を抱いた。
何度抱いても自分の色には染まらずに、逆に彼女に染められていくような気がしてならない。
搾取されているのは自分か。
ピーターが何度目かの絶頂を迎えるのに合わせて、フッドも彼女の中に精を解き放つ。

「満足したか?」

ピーターは答える代わりに口付けてきた。
唇を離すと彼女はフッドの顔を両手で包んで、小首を傾げる。

「……殺したいなぁ……アンタの血が見たい」
「……まだ足りんのか」
「そうでもない。今日は、もう解放してあげるよ」
「そうしてくれると、助かる」

身を起こすと、ピーターが背後で笑った。

「パンゲラクシーを地獄に変えたら、次はアンタの番だ」
「そうか」

答えてフッドは小さく溜息を吐く。

「その先に、お前に何が残るのだ」
「さあ? その時になったら考えるよ」
「全てを燃やし、破壊し尽くして、パンゲラクシーに独り残るお前は可哀想だな」
「はぁ?」

苛立った声に、フッドは笑いながら振り向いた。

「そうならんよう、俺がお前を殺してやろう。お前の怒りも、命も、全て俺が貰い受けてやる」
「ふざけた事言ってんじゃないよ。その前に、アンタはアタシが殺すんだ」
「お前に殺されるのも確かに悪くはないが、お前を置いて先に逝くのは、少々はばかられるな」

ムッとした顔を見せるピーターだが、フッドに抱き寄せられると素直に身体を委ねて視線を落とす。

「俺がどうしてここにいると思う?」
「アリババに服従したからだろ。弱い奴」
「創聖師影達に、いいように操られてるお前に言われたくないな」
「う、うるさいなっ!」

キッと睨んでくるピーターを無視してフッドは彼女を抱き締めた。
しばらくピーターの温もりを感じていたが、不意に離すと立ち上がり、脱ぎ捨てられた衣服を身に纏う。

「目が離せないんだよ。お前はまだ完璧じゃない。お前が壊れてしまわないように、俺がいるんだ」
「何を……」
「まあ、その逆も然りだがな。ではな、ピーター。また楽しませてくれ」

フッドが部屋を出ていくと、ピーターはいつもとはまた別の苛立ちを感じて枕を殴り付ける。

「アタシは……アリババにクライシス化を完全なものにしてもらった……なのに、一体何なんだこのイライラは」

フッドに抱かれた跡が熱く、ピーターは自分の身体を抱き締めた。
胸にくすぶる感情は、恐らくクライシス化した自分にはもう分かる事はないだろう。
それを払う為に、ピーターはこれからも戦う。
アリババと、ハムラビの為に。

「その先に待つものなんて、一つしかないさ……」

破滅への道を選んだのは自分だ。
後悔などしていない
ピーターは苛立つ感情を抑えるようにベッドに潜ると、目を閉じた。
スポンサーサイト

Comment













非公開コメントにする