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恋話②

・豊幻+界霊+動遊
・花神帝
・腐向け







「ねえ、聖界一本釣って聖霊牛若のどこが好きなの?」

一仕事終えてなんとなく会議室でくつろいでいた聖幻ピーターが唐突に尋ねた。

「ちょっと聖幻ピーター!何を聞いてるんですか!」
「どこって聞かれてもなぁ…一緒にいると落ち着くところかな?あと綺麗だし」

慌てる聖霊牛若などお構いなしに、聖界一本釣がさらっと答える。

「聖界一本釣も普通に答えないで下さい!」
「それだけ?」
「言葉にしろって言われてもなぁ…じゃあお前は聖豊フッドのどこが好きな訳?」

困惑する牛若を無視して、一本釣は逆にピーターに尋ねた。

「う~ん…僕を大事にしてくれるとこ?頼りがいもあるし」
「…私を無視しないで下さい」
「漠然としてるなぁ。自分に合う、合わないって感じでいいんじゃないの?」
「そうかも。じゃあ牛若は?」

溜息を吐いていた牛若だが、突然話を振られて慌てふためいた。

「わ、私は…一本釣と一緒です」
「何となく肌が合うって事?」
「は、肌って…」

赤面する牛若を見て、ピーターは笑った。

「やだなぁ、変な意味じゃないよ?いいなぁ。キミ達見てると落ち着いて見えてさ」

羨ましそうに頬杖を付いてこちらを見てくるピーターに、一本釣は肩をすくめた。

「そうかな?お前らも充分仲良さそうだと思うけど」
「そうですね。初めから気が合ってましたもんね」

ようやく話に乗って来た牛若も頷く。

「そう?一本釣が言うように、フッドといると落ち着くんだよね。相性ってヤツかなぁ」
「そうそう。そういうのが大事なんじゃないの」
「そうですね」

うんうんと頷く二人に、ピーターは顎を手に乗せて天井を仰いだ。

「それを言うと聖遊男ジャックはヤマト爆神と相性がいいんだか、よく分からないね」
「アレはアレで合ってるんだろ」
「お互い補い合うとこがあるから足りない部分が気になって衝突するのかもしれませんね」

手をぱたぱたと振って答える一本釣に、牛若も同意した。

「切磋琢磨って感じだよね。キミ達でもそういう所はあるの?」
「そりゃああるよ。性格全然違うし」
「さすがに喧嘩はしませんけど」

苦笑する二人を見て、ピーターは溜息を吐いた。

「僕なんかフッドに補って貰ってばっかりだなぁ」
「アイツはアイツで、お前に助けられてると思うよ」

一本釣の言葉に、ピーターは少し照れたように笑う。

「だったら嬉しいんだけどな」
「大丈夫ですよ。ああ見えて大分貴方に甘いですから」

にっこり笑う牛若に、ピーターははにかんだ。

「甘やかして貰ってるだけだけどね」
「好きなヤツじゃなきゃ甘やかさないよ」
「キミも甘やかしたりするの?」

問うと、一本釣は驚いて困ったように頭を掻いた。

「えっ!?いやぁどうだろう…」
「甘いと思いますよ」
「どんな風に?」
「秘密です」

微笑みながら答える牛若に、ピーターは口を尖らせる。

「ちぇっズルいなぁ。キミ達ベタベタしてないからどうやって過ごしてるのか全然分からないや」
「お前が分かりやすいんだよ」
「ピーターは素直ですからね」
「えぇーそうかなぁ?」

ピーターは驚いて少し困った顔をする。

「幸せそうなのが伝わってくるからいいじゃないですか」
「そうだよ。男ジャックももうちょっとピーターを見習ったらいいのに」

一本釣の言葉に牛若はふむ、と顎に手を置いた。

「まだ自分の気持ちに気付いてないんじゃないですか?」
「ヤマト爆神にはストライクエンジェルがいるから、複雑なんじゃない?」
「フッドにもレスQ幻神がいるじゃないか」
「貴方にもオアシス幻神がいるじゃないですか」
「オ、オアシス幻神とはそんなんじゃないって…」

ニヤニヤと不適な笑みを浮かべる二人に、一本釣は慌ててかぶりを振る。
その様子に、牛若とピーターは顔を見合わせるとくすくすと笑った。

「フッドはね、レスQ幻神はレスQ幻神。僕は僕って言ってくれてるから気にしてないよ」
「お前ぐらい割り切れればいいのになぁ」
「案外心が広いですよね」

満足気に言うピーターに、一本釣と牛若は感心したように言う。

「そういうんじゃないけど…どうしたって好きなんだから気にしても仕方ないじゃないか。それに自分だけ見て欲しいなんておこがましいよ」
「そういうとこは意外と冷めてるよな、お前ら」

一本釣の言葉に、ピーターはちょっとムッとする。

「だって大事な人ならその人の幸せを願うのが一番だろ?あ、男ジャックもそれで素直になれないのかな」
「いやぁ、そこまで気がまわるヤツじゃないだろアイツは」
「根底はそうかもしれませんけどね」

三人は一旦言葉を止めて各々虚空を見つめた。

「でもさ、これから何が起こるか分からないのに、傍にいれなくてちょっと可哀想だな」
「そうだな」
「離れて気付く事もあるかもしれませんよ」
「それでも、ちょっと同情しちゃうな」

頷きながらも、ピーターは寂しげに呟いた。





「聖遊男ジャック、そんな所で何しているんだ?」

会議室扉の前で右往左往していると突然声を掛けられ、聖遊男ジャックは心臓が飛び出る程驚いた。
振り返ると不思議そうに立っている聖豊フッドに、男ジャックはしぃーっと指を立てた。

「…今、入らない方が身の為だぜ」

男ジャックは溜息を吐くととぼとぼと歩き出す。

「…全く、好き勝手言ってくれるよ。お前ら気楽で羨ましいよ」

何故か恨みがましそうに睨んで去って行く男ジャックに、フッドは訳が分からぬと首を傾げながら会議室の扉に手を掛けた。

入ってすぐに、フッドは男ジャックの言った意味が分かるのだった。
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